本格的な部屋づくりに入る前に、まずは藤田さんのアイデアを実現するためのDIYから作業はスタート。下村さんのサポートのもと、自転車の古タイヤを白ペンキで大雑把に着色。シャビーなインテリアとして利用します。また、押入れに設置する本棚は、サイズの限られるレディメイドを避け、しっかり採寸した古材を組み上げていきます。小さなところにも手を抜かず、自分の「好き」な感覚にとことんこだわること。それが「ここちいい住まい」への第一歩なのかもしれません。
準備が整ったところで、早速部屋づくりへ移行します。クッションをカバーに詰めこんだり、スツールを組み上げたり、ペンダントライトを吊り下げたり。真剣に、たまにおどけたりもしながら、和気あいあいと作業は進みます。何もなかったまっさらな部屋が、どんどん自分たちのカラーに染まっていくのですから、楽しいのは無理もありません。さらに、この団地は梁にフックや釘を打てるため、新築のマンションではできない自由度の高いレイアウトが可能です。普段は躊躇してしまうようなアイデアにも積極的にチャレンジできる懐の深さは「団地ならでは」の楽しみ方のひとつですね。
部屋がだいぶ形になってきたところで、次は各部屋に合わせた「カルチャー」要素を探しに、TSUTAYA BOOKSTORE TENJINへ。和田さんが主体となり、各々の好みの本やDVDなどを選んでいきます。
ゆったりとリラックスして過ごすリビングには、眺めているだけでも楽しい世界各国の建築写真集と、藤田さん・和田さんともに大好きだというアーティスティックな絵本や画集をセレクト。時間を忘れていつまでも没頭できる、贅沢なひと時を楽しめるものを厳選します。
趣味の部屋となる4.5畳の和室には、世界中を旅した気分になれる紀行エッセイや、その土地土地の空気を切り出した写真集を。実際に訪れた国、そしてまだ見ぬ憧れの国に思いを馳せることができそうです。プライベートな空間となる寝室には、人生のバイブルと呼べる新旧の名作コミックをズラリと並べます。また、和田さんお気に入りの音楽雑誌はバックナンバーまで抜かりなくラインナップ。収集癖をくすぐられそうなマニアックなチョイスには思わずニヤリとしてしまいます。
妥協のないこだわりがつくりあげた部屋に、自分たち好みの趣味・カルチャーが反映されることで、ついにオリジナルモデルルームは完成。どの部屋も、楽しい日々の暮らしが目に浮かびそうなほど、魅力にあふれる空間に仕上がりました。次回はいよいよ最終回。完成した部屋での生活を少しだけのぞき見てみます。そこではきっと、みなさんの想像以上に素敵なライフスタイルが送られているはずです。
VOL.4 は 2月20日(金)に公開!お楽しみに!