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AFRO's ONE No 0015

KAMESHIZUKU
OTSU - food

私の両親は、無類の酒好きである。特に還暦を迎えた父は、酒飲みが培ったキャリアを生かしながら、日々珍しい酒に出会うために飲み続けている。そんな父の最近の趣味。それは様々なメディアを活用し得た情報により、酒販店をまわるということ。私はそんな父のことを思うと、良い酒を知ったときはいてもたってもいられない気持ちとなる。つい最近、頻繁に通う店「乙」でお薦めとして「甕雫」という焼酎を出された。今は、それをいち早く父に教えてあげたくてしょうがない。天保五年に創業した京屋酒造の代表作「甕雫」は、昨年のモンドセレクションで金賞をとっている銘酒。京屋酒造と言えば「かめ」による仕込みにこだわり、1かめ=約800リットルという、現代ではとても少量の仕込み方法を採用していることで知られている。この「甕雫」も同様。外部から強制的に熱を加えない、奪わない、自然な醗酵で生産されている。また「自然と環境にやさしい焼酎を造ろう」との想いから、子会社によって農薬を使わず有機肥料を用い「宮崎紅寿芋」を栽培し、それからつくられた本格芋焼酎である。これは、従来の芋焼酎にはない独特の味わいとほんのり優しい香りがある。その口当たりはとてもすっきりしていて飲みやすい。そして特筆すべきは、かめに専用の竹製ひしゃくが付いていること。飲む際は、かめから竹しゃくですくい上げ、ゆっくりと楽しむことができる。現在、製造元では注文から到着まで、約2ヶ月もかかるという。そのため一般ではプレミアの価格もつけられているほど。私は父の喜ぶ顔を想像し、今年もくる「父の日」の贈り物にしようと決めた。

甕雫[かめしずく]
製造元 / 京屋酒造
焼酎処 乙 : 600YEN / 1glass

焼酎処 乙[おつ]
福岡市中央区大名1-10-27
第2小谷ビル3F
TEL 092-771-0600